ラノベやアニメ、映画、TCGなど。
× [PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (桜庭一樹/富士見ミステリー文庫) なるほど、これは話題になるわけですね。おもしろかったです。 端的に言えば思春期の少年少女の話です。 子どもと大人の違いが比喩的だけどとても明確に描かれているのがすばらしいです。 なぎさは実弾を得ようとしている普通の女の子で、花名島もいちおう普通の少年で、藻屑だけがちょっと深いところへ引きずり込まれてしまっただけなのですね。 誰しもが砂糖菓子を撃つしかない子どもから大人になるように、彼女たちもまた大人になる道の途中だったわけです。 でも砂糖菓子では撃ち抜けなくて脱落してしまう者もいる。 まさに子どもから大人へ成長する過程を絶妙に描ききっていると思います。 ただ悲しいというだけではなく、子どもの無力さ、理不尽さといったものが話の根幹になっています。 青春ものとしては甘酸っぱいではなくて暗いほうの話ではありますがこれも青春の一側面をよく表したものだと思います。 子ども時代の淡い幻想や不明瞭な力を捨て、確かな力を手に入れた大人が読んでこそ感じいるものがあるのかもしれません。 PR |
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