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 いたたまれないというか、愛はどこまで耐えられるかといったテーマ性を感じました。
 なぜかトミー・リー・ジョーンズと混同してしまうトム・ウィルキンソン主演のなんともいえない愛と憎しみの物語。

 大それた話ではなく、日常的な事件や事故のなかで人々が愛と憎しみのあいだで揺れ動く話ですね。
 愛があれば憎しみを押し潰せるのか、愛があれば何をやっても許されるのか。
 それぞれの登場人物が密接なつながりをもっていて、愛を試されているかのような展開に胃がキリキリとします。
 冷静に考えれば愛があっても許されないことはあるだろうし、だけれども愛してるからこそすべて許してしまいたくなる気持ちもわかるのがつらい。というかいやらしい?

 こういうタイプの映画はやっぱり苦手です。
 理性と感情を秤に掛けられている感じがしますね。
 そしてどんな人間もどちらか一方のみで生きているわけではないのでこの映画は見ていると胸が苦しくなります(個人的に(おじいちゃんがダメな息子でも愛していると親子愛を見せる)シーンが特に苦手です。理屈で解決しないといけないところに理屈でない要素を持ってくるのだもの。その気持ちがわかるからこそ余計に観ていて息苦しい)。

 おもしろいにはおもしろいけど、観終わってとても複雑な気分になりました。
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