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 銀盤カレイドスコープvol.8 コズミック・プログラム:Big time again! (海原零/スーパーダッシュ文庫)


 高まる緊張と焦燥。頂点に立つのは――。
 遂に始まったバンクーバー五輪。連続刊行前巻こと第8巻。

 7巻をタズサの修練回とすると今回は頂上決戦一歩手前な感じ。桧舞台を目前に控えた面々の様子が鮮明で、「ああ、近づいてるなぁ。終焉が」とついつい慨嘆してしまうほど(いや本当に)。
 そして高鳴る心音を抑えながら舞台に上っていくタズサ――

 あーダメです。何を書いてもネタバレになりそうで具体的なことが書けない(汗)。
 言えることは終わりが近づいていること、タズサの心情描写が真に迫っていること。
 ただひたすらタズサの勝利を祈って次巻へ――


 11/30(木)読了
 評価:★★★★☆+





 銀盤カレイドスコープvol.9 シンデレラ・プログラム:Say it ain`t so (海原零/スーパーダッシュ文庫)


 感想は一言で充分ですね。

 最高だった。

 スポ根フィギュア小説最終巻。
 あえてちょこちょこ書いてみます。

 前回の終わり方からしてどんな展開が待っているかと思ったら、そこまでやるかというほどの徹底ぶり。これはすごいです。もうホント、数分間放心状態でした。いつ(夢オチが提示されて本当の五輪が始まるのか)、本気でそう考えましたが予想は裏切られてあの展開。胸中で「やばいやばいやばい」ってずーっと叫んでいましたからね(苦笑)。
 それでもってあの続け方であの展開。最後のラストシーン、(タズサがゾーンに踏み込む)場面から(リアの自信が崩れてボロボロになり、結果発表される)ところまで、読者の僕も恍惚状態でした。涙腺が緩んで本を持つ手が震え、頭の中が真っ白になるような感動で倒れそうでした。いや、倒れこみました、布団に。息もできない感動に揺さぶられてまともな思考も吹き飛び、ただただラストに感動するだけ。最高でした。

 あんまりグダグダ言っても僕の拙い語彙力ではこの感動を表せられないので締めます(苦笑)。
 あ、でも最後にシリーズ全体への感想を(ネタバレしないと語れませんね)。
 この話はタズサが主人公でたくさんの知人に支えられ、それ以上に多くの敵に仇なされ、そしてそして、(タズサとピート)で始まり(タズサとピート)で終わる物語だったと思います。最後のあのラストシーン、(シンデレラタズサが一緒に踊っていた王子さまがピート)に思えて仕方ないのです。少なくとも僕はそう信じています。
 このシリーズに出会えて本当に幸せです。この上なく面白かった。お疲れ様でした!


 11/30(木)読了
 評価:★★★★★
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 銀盤カレイドスコープvol.7 リリカル・プログラム:Be in love with your miracle (海原零/スーパーダッシュ文庫)


 あれれ、こんなに百合っ気の多い作品だったっけ?(汗)
 熱血スポ根小説第7巻。印象としてはあくまで下準備。

 きたるバンクーバー五輪のために元リアのコーチに師事するタズサ。そこで行われる特訓の様子が現実離れしているようで、でもタズサの苦しみからリアルさを感じられるから不思議。
 日々強くなっていくタズサに期待を込めつつ、しかし一方で色々と頭を悩ます事態が連発するからさあ大変。終わり方も次巻以降の波乱を予想させる区切り方なのでハラハラが止まりません。何があるか楽しみなのに、絶対一筋縄でいかない展開になりそうですね(ってかもう読み終わってるのですが・苦笑)。
 内容的に聖女ことガブリーをピックアップしていましたが今さらながら彼女の魅力にメロメロ(壊)。タズサとは正反対な在り方のガブリーが健気で可愛いです。こんな姉がいたらなぁ。
 もちろん主役の輝きっぷりが一番ですけどね(笑)。


 11/29(水)読了
 評価:★★★★☆



 帰り際、近所のコンビニ前で見かけた怪しいガチャポン。
 これはいっちょ踏んでみるか、と地雷処理班気分で突撃しました。
 問題のブツとは これのこと。なんでも「サウンドロップ」というシリーズもので今回は「萌え」がテーマなんだとか。
 とはいえ声が素人である危険性も考えて一つだけガチャ。
 出てきたのは「ドジっ娘」でした。

 家に着いてさっそく声を聞いてみると普通に良くて逆にビックリ(かなり覚悟してました)。
 これくらい声がいいのならお嬢様が欲しかったなぁ。メイドはPCの起動音で聞けますし、他のは食指を動かされなかったので。
 これはダブるまでお嬢様を狙っていくべきかもしれない(マテ)。毎日一つずつ買ってみよう。

 追記:「対象年齢6歳以上」というのも気になるけど「人ごみの中で鳴らすなど迷惑がかかる使い方はしないでください」これは絶対ありえない。どんなマゾですか(笑)。



 マリア様がみてる 大きな扉 小さな鍵 (今野緒雪/コバルト文庫)


>ξT⊿T)ξ「お兄さま、おしっこ!」

 今回の名言 迷言決定(汗)。
 いきなり出てきて結構ビビりました。意表を突くためとはいえ、もう少しソフトな言い方もあると思うのですが(汗)。

 内容のほうはというと、毎度のように進みは遅いもののラストの辺りで風雲急を告げ、なぜかいきなり(瞳子×乃梨子)フラグが立つ展開に。
 うーん、そっちに流されてしまうのでしょうか。いや彼女の性格だとちゃんとケリをつけるような気もしますが。
 レイニーブルーのときはお互いに思うところがあってそれぞれが行き違っていたのですが今回は別です。一人で空転して自滅しているような流れは傍から見ていて痛々しいですね。
 そしてあとがきにもありましたが、今回は一回も祐巳視点で描かれていないのです。これは内々に様々な感情を抱いて書きやすかった祐巳が成長し、今度は下級生にそのお鉢が回ってきたということなのかもしれませんね。
 そしてそして、今回はバレンタイン関連の話題になったのですが、去年の話をいくつも出されるといかに前年度のバレンタイン話で複雑な(というか同時並行的な)展開をしていたかが分かりました。さすがに今年はそこまで複雑になりませんよね。きっと。

 進みの遅さはいいとして、あんな終わり方をしてくれたものですから1月発売予定らしい続刊が気になって仕方ないです。彼女はこれからどう行動するのでしょうか。気になります……。

 追記:マリみてのように息の長すぎる作品は一言一句がネタバレになりそうで書きづらいですね(苦笑)。次回からは全文裏返しにしようかしら。


 11/28(火)読了
 評価:★★★★☆



 「描写」と「ト書き」の違い

 小説を読みなれず、また書きなれないと執筆する際に描写とト書きの区別がつかないことがある。多少の活字読みであり気ままな文章書きもどきである僕も例外ではなく、描写力のなさに頭を悩ますことが多々ある。
 そこで考えてみた描写というもの。
 しばしば拙いと評される文章はト書きしかないことが多い。
「~した」など文章において動作しか表さない、動詞を用いる文章しかないということだ。この場合、劇中では時間が動き刻一刻とシーンが移り変わっていくので感情移入はしにくい。これが俗に言う「描写が甘い」ということではないだろうか。
 逆に描写とは具体的にどういうものか。
 それはおそらく時間の経過しない、シーンの装飾だと思う。文章中に動作(動詞)を用いず、時間を進めない代わりに、その場にある物、人などを細かく説明し飾り立てることかもしれない。

 具体的に短文で考えてみる。

『ト書き例』
 男は部屋に足を踏み入れた。風に揺れるカーテンを見て、男は違和感を感じた。
 部屋には誰もいない。主人である女は忽然と姿を消してしまっていた。
 これは事件かもしれないと思い、スーツから携帯電話を取り出し、男は部屋を後にした。

『描写例』
 男は部屋に足を踏み入れた。手狭なワンルームマンションに人影はなかった。淡いパステルカラーの壁紙に空色の花瓶。フローリングの床にはコピー用紙が散らばり、窓から吹き込む夏風にカーテンが揺れていた。染みひとつない新調したてのカーテンはこの部屋にいるべき主の不在を嘆いているようで男は違和感を感じた。
 誰もいない。主人である女は忽然と姿を消してしまっていた。
 これは事件かもしれない。くたびれたスーツから携帯電話を取り出し、男は部屋を後にした。

 どうだろう。所々違いはあるものの、なるべく描写とト書きを意識して書いてみた。

 ……そろそろ眠たいのでここで終わりにします。けっこう適当に思い浮かんだことを書き散らしただけですがいつか役に立てばいいなぁ。


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