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 とある魔術の禁書目録14 (鎌池和馬/電撃文庫)


 吹寄のパンチラ! パンチラ!(黙れ)

 もう吹寄のサービスシーンでおなかいっぱいです。
 なんで僕のまわりにはこういう子がいないのでしょうか(そりゃあ次元の壁はありますが)。

 本編のほうは今回もご多分に漏れず、しっかり熱い展開でした。
 当麻が厄介ごとに巻き込まれるのもお約束で、フランスに連れていかれた当麻がやっぱり激しい闘いを繰り広げてくれました。
 また今回のヒロインでもある五和も活躍していてよかったですね。
 たしかまえに天草式十字凄教の話(たしかオルソラの回)でちょこっとだけ、当麻に気のある少女として登場していただけだったと思います(もしかしたら氷の軍艦の話のときだったかな?)。
 それがいまでは美琴なみのヒロイン候補として出番があるのはすごいことです(インデックスの出番とか、もう目が当てられません)。

 そして当麻の『幻想殺し』にはなにか隠されたものがありそうですね。
 主役を張るだけあって、まさか本当にただのレベル0というわけではないと睨んでいましたが、やはりなにか裏があるようです。
 この辺はきっと(記憶喪失)がネックなのでしょうね。
 『幻想殺し』だけでなく、当麻自体がどんな人間なのか。
 それでもって(記憶喪失であることを美琴に知られてしまって)いったいなにが起こるのか。
 続きが楽しみで仕方ありません。





 とある魔術の禁書目録15 (鎌池和馬/電撃文庫)


 あれれ、浜面ってこんなにかっこよかったっけ?

 あの浜面がなんだかめちゃくちゃかっこいい第十五巻。
 今回は前巻でフランスに出張していて当麻が不在だったときの学園都市での話。
 なので本来の主人公である当麻がいっさい登場しません。

 いちおう浜面が主役のような視点で物語は動きますが、厳密にいうと一方さんも主役と呼んでかまわないでしょう。
 この二人がそれぞれに今回の事件を追っていきます。
 そして互いに決着をつけるわけですが、一方さんは悪党として、浜面は弱者として守るべきものを貫いて闘う姿がかっこいいですね。
 とはいえ、浜面の場合は今巻かぎりの主役なのでしょうか。
 『グループ』のメンツはまだまだエピソードがありそうですが、彼はどうなのかなぁ。
 当麻とおなじレベル0でありながら、当面の目標には達したといえなくもないような。

 ともあれ、当麻の右手と一方さんのアレがさしあたっての謎ですね。
 結局、この二つが超気になります。


 追記:関係ないけど絹旗最愛の服装が可愛いですね。

 追記2:さらに関係ないけど口絵の見開きに漫画版超電磁砲の佐天涙子が歩いてますね。
 漫画版でもステイルや黄泉川が端々でちょこっと姿が映っていたりして、こういうのは無性にうれしくなります。

 追記3:そういえば今巻でレベル5の第一位から第四位までの詳細が明らかになりましたね。第二位のアレはどうも(魔術的)なものだったようですが、そうすると一方さんにも同じことが言えて、学園都市(アレイスター)はゆくゆくは(魔術を科学の延長として支配)するつもりなのでしょうか。

 追記4:いい加減にしろっていうくらい関係ないけど、芳川と黄泉川の親友コンビは名前が対比になっているのでしょうかね。ちょっと気になります。
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 黒水村 (黒史郎/一迅社文庫)


 すげぇ面白かった。
 作者さんの次回作が出ないなんてことになったら、最悪最悪最悪。

 タイトルに惹かれて読んだのですが、これはおもしろかった!
 ベタといえばベタなB級閉鎖村ホラーをたしかな筆力で書き上げた良作です。

 これといって特徴がないので言うことは少ないのですが、丁寧な描写と王道な展開で雰囲気をしっかりと盛り上げ、ちゃんと魅せるところで魅せて(怖がらせて)くれます。
 最後のネタばらしは納得のいくもので、それまでに敷いた伏線をすべて回収しているのがいいですね。
 個人的にはやはり『あべこべ』のシーンがぞくっときました。
 また月音と柚子季の百合っぷりも純粋で素敵です。

 展開的にはちょっとぬるいかもしれませんが、こういうなんの能力も持たない学生が異常から逃げまどうというのはライトノベル的にはめずらしい気もしました。
 それと読み終えてから気づいたのですが、この作者さん、じつはあのアニメ「KAKURENBO」の原案の方だったようです。
 もうホントびっくり。
 「KAKURENBO」は大大大好きでして、ビデオに録ったものを四、五回は見直した作品です。
 こんな形で出会えるなんて運命を感じずにはいられません。

 そんなこともあって、作者さんの次回作が楽しみであります。



 ラノベ感想ためすぎなので、もう一行感想でもいいから気楽に感想書こうと思います。
 仮にもラノベ感想ブログとして始めたのに、半年以上も記事がないのはさすがにひどい……(猛省)。





 AHEADシリーズ 終わりのクロニクル2〈上下〉、3〈上中下〉、4〈上下〉、5〈上下〉、6〈上下〉、7(完結) (川上稔/電撃文庫)


  ゴーアヘッド  ゴーアヘッド  ゴーアヘッド
>「進撃せよ。進撃せよ。進撃せよ、だ!」

 怒涛のエンターテインメントでした。
 これほどまでに熱く、篤く、厚い物語はなかなか見られないと思います。
 世界を背負って膨大な過去を紐解き、誰もが納得いくように世界を変えていこうとする壮大な話でした。
 血沸き肉踊るバトルあり、言質を取ることで裏をかく舌戦あり、ときに壊れる変態的な笑いあり。
 正直、読みにくい文章だったと思います。
 しかしある程度慣れたさきに彼らの活躍を味わえたのですから、僕はこの物語に出会えて本当によかったと思います。
 いまとなっては終わってしまうのがとても寂しいです。
 佐山と新庄をはじめ、変態的で素敵なキャラクターたちにありがとうを。
 とても、おもしろかった――――!!



 悪魔のミカタ666(4) スコルピオン・デスロック(下) (うえお久光/電撃文庫)


 おもしろすぎて涙が出そうだ!

 スコルピオン編最終巻、上下の下巻です。
 もう理性が吹っ飛びそうなおもしろさです。
 かなり、僕も「熱血化」。

 内容は前巻から引き続いて体育祭の後半戦。
 「熱血化」の影響でもうすんごい展開です。
 ふつうの小説ならただの超展開に過ぎないのですが、それがうえおさんの文章だと妙に乗せられてしまうのですよね。
 ひらがな多めで勢いのある文体なのでこういう熱血シーンはぐいぐい読んでしまって、いつの間にか文字通り手に汗をにぎっていたりします。
 こういうのは才能なのだろうなぁ。

 棒鳥騎馬戦は勢いがあっておもしろかったですし、それ以前に(《グレイテストオリオン》)によるアレは赤面ものでした。
 そしてそして、今回は洋平がかっこよかったです。
 正直なところ洋平はただの脇役のようなポジションだと思っていたので(コウに敵対)したときに「洋平じゃあ相手にならないんじゃないの?」とか思ってしまったけれどそんなことありませんでした。
 とくに(グレイテストなオリオンと対峙するシーン)はめちゃくちゃかっこよかったです。
 あれは洋平自身がそういう願望を持っていたがために理解できた気持ちなのでしょうね。
 (《グレイテストオリオン》が《スコルピオンデスロック》になって、洋平がコウの複製になった)シーンは体が震えました。
 アイディアも素晴らしく、予想のはるか上をいってくれました。

 もう今後どうなるのか見当もつきません。
 それに読み返してみると(パーフェクトワールド・休日編)の伏線を見事に回収しているのですよね。すごい。
 はやく続きが読みたいですが、あまりに一学期編の内容が忘却の彼方なので完結してから一学期編もまとめていっきに読もうか迷っています。
 うーん、どうしようかなぁ。



 悪魔のミカタ666(3) スコルピオン・デスロック(上) (うえお久光/電撃文庫)


 うまいなぁ。
 恕宇のあの条件はようするに(勝っても負けても日奈復活を妨げる)ことになるわけですね。

 上巻というだけあって、どこか抑えている感のある第三巻。
 体育祭の前半だけでも生徒たちの熱気がうっすらと伝わってきます。
 はじめの生徒会長の言葉もいいですね。
 ちょっとつつけばあふれてしまう熱意がためこまれています。

 それと借りもの競争でのお題とその結果が上手でした。
 イハナの言葉は本人も自覚している通り理不尽ではあるのだけれど、気持ちでは抑えられないものです。
 こういうところが本当にうまいなぁ。

 次回はいよいよスコルピオン編最終巻。
 どんな展開が待っているのでしょうか。


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