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 シャドウテイカー5 ドッグヘッド (三上延/電撃文庫)


 よく頑張ったね、裕生、葉……。もういいから、ゆっくりお休み……(号泣)。
 ついに終わってしまったホラーアクション最終巻。散りばめられた謎も明かされ、物語は綺麗に収束しました。ああ、面白かった……。
 一巻から貫き通してきた裕生の意志にきっちりと片をつけているのが個人的に好印象。話の軸をぶらさず、丁寧にキャラクターと物語を描き通した傑作だと思います。脇役がこんなにしっかり立っているのも珍しい気がしますし。それにやっぱり裕生と葉に特大の拍手を送りたいです。ホントによく頑張った、と。無知で無力で矮小な存在でありながら歯を食いしばって困難に向かっていく姿、文句なしに格好よかった。
 五巻で終わってしまうのがかなり残念ですね……。でもぐだぐだになるよりかはマシでしょうね。とにかく、こんな素晴らしい作品に出会えて幸せでした。これからは三上さんを追っかけていこうと思います(笑)。
 そして最後に一言。裕生、葉、お疲れさま。

 5/14(日)読了
 評価:★★★★★ 
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 シャドウテイカー 黒の彼方 (三上延/電撃文庫)


 お、おもしろーっ!  いやはやこれは予想外。失礼ながらイラスト買いだったんですよ。タイトルとそのデザインで「はずすかも」とか思いつつ読んだのですが、これはすごい。普通に面白い。
 文章は読みやすいし、キャラも立ってるし、設定もちゃんと活用できてるし、あのトリックもなかなか。全体的に華やかさはないのですが、地味~にこつこつと話が進んで面白いですね。最後は裕生がしっかり格好よかったですし、葉もストーリーに沿った動きの中でちゃんと健気で可愛かったです。これは掘り出し物でした。三上さんのファンになりました(笑)。それにイラストも作風に合っていて最高です。

 5/10(水)読了
 評価:★★★★☆+



 シャドウテイカー2 アブサロム (三上延/電撃文庫)


 かっちょえーっ! ああもう何だろこの面白さ&格好よさ!(超興奮) それに序盤のもじもじ展開とか、授業中にニヤニヤ笑いを堪えるのが大変でしたよ。葉かわいいよ葉。あと雄一兄さんのイラストかっこよすぎです。
 今回は前回以上に最高の出来でした。前回の少し押しの弱いトリック部分はしっかり強化されていますし、キャラクターの魅力もぐんとアップ。アクションも手堅く描写されていて最初から最後までがっつり楽しめました。ただこの作品はホラーとしてはどうなのでしょうね。少し路線が変更している気もしますが面白いのでオールオーケーです。
 ああ、でもこんなに面白いのに作風としての地味さゆえか、あまり売れてないようで残念です。三田さんといい貴子さんといい、なぜ面白い作品が売れないのかしら……。

 5/11(木)読了
 評価:★★★★★



 シャドウテイカー3 フェイクアウト (三上延/電撃文庫)


 巫女服、左右お下げの浴衣、エプロン姿……。
 葉っ……(悶絶中です。しばらくお待ちください)。

 はぁ、はぁ、失礼しました。あー、無口で内向的で、でもちょっと甘えん坊な幼馴染みの葉、凶悪なまでに可愛いです(壊)。僕はそれほど幼馴染み好きというわけではありませんがこれは例外です。
 で、内容なのですが前巻よりはちょっと軽めでしょうか。今回は裕生の行動力や覚悟などが前面に出ていて格好いいのですが、事件の根幹の部分が少し弱い気がしました。天明はもちろんキャラとして成り立ってはいるのですがその設定上(カゲヌシも)あまり派手に動くことができないのが勿体無いです。
 あと脇役だった佐貫とみちるに活躍の場があったのが良かったです。特に(みちるは三角関係を作りうるキャラなので最後の行動は良かったです。あと茜の出番がどうなるかは結構疑問。もう舞台には上がらないのかしら?)あとは雄一兄さんが話の中心に関わってきたら最高です(笑)。次回以降への布石も敷いてあるし、超楽しみです!

 5/11(木)読了
 評価:★★★★★-



 シャドウテイカー4 リグル・リグル (三上延/電撃文庫)


 雄一兄さぁぁぁんっ!
 うぁぅ、格好よかったよぉ(嬉し泣き)。役回りとしては少し不満が残るけど雄一兄さんには最適の見せ場だったかもしれませんね。
 あ、それと今回、えっちぃイラストが多くありませんか、純さん? いえ別に責めてるわけではなくてですね、百合好きな僕としては51Pのイラストだけでご飯10杯はいけますよ=グッジョブ、ということです(壊)。
 さて、おバカな話はこの辺にしておきまして、今回はシリーズを通した謎に触れる話ですね。今まであやふやだったカゲヌシという存在、また裕生が見た夢、それに3巻で出てきた文書、そして全ての鍵を握る存在『レインメイカー』。これらの謎が少しずつ紐解かれていきます。完全に明かされるのは次回の最終巻なのでしょうがそれでも中々に楽しめました。それに毎度の仕掛けも健在で、衰えを見せない緻密な構成が素敵です。
 それと今回は事件の中心になる、ある設定のせいで派手なバトル(そもそもが地味なのですが)があまりなくてこぢんまりとした印象です。そこはちょっと残念ですが他が面白いので満足です。キャラクターもよく描けているし、次巻で終わるのが勿体無くてしょうがない! でも物語の終焉は避けられないものですので黙って見届けようと思います。

 5/12(金)読了
 評価:★★★★★-



 キーリⅨ 死者たちは荒野に永眠る(下) (壁井ユカコ/電撃文庫)


 _| ̄|○

 始まって三十ページ目で特大のショックを食らいました。開いた口が塞がらないって本当にあるのですね。いえ、もちろんそういう展開になってもおかしくないことは重々承知していました。そういうポジションでもありましたし。でも実際にそのシーンに出くわすとショックが大きいですね……。十分ほどボケーっとしちゃいましたよ(泣)。
 で、最終巻だったわけですが無難に終わってしまった感じです。もちろん面白かったですしキーリにとって最善のエンディングだったのかもしれないけれど、でももっとビシッと締めて欲しかった気がします。贅沢な注文ではありますが。
 シリーズ通してキャラクターの魅力が丁寧に描かれていて、また世界観とのマッチが素敵でした。次回以降の作品も読んでみたいですね。

 5/7(日)読了
 評価:★★★★☆+



 Holy☆Hearts! 明日を信じる、こころです。 (神代明/スーパーダッシュ文庫)


 キーリ最終巻で受けたダメージを癒すためにホリハ3巻でHP回復です。
 このシリーズは毎回思うのですがキャラが多すぎますよね。描写しきれていないのにたくさん出すから誰が誰やら……。
 それと今回もその傾向があったのですが裏設定を出しすぎな感じ。今巻でいえば(フェリカさんの過去話)とか明らかに脈絡なくて完全に浮いてました。他にも細々とした設定の切れ端が見えるのですが無茶苦茶に伏線を張りまくっているように見えてしまってなんだかなぁ、って感じです。まあのんびり~まったり~な作風からして特別な意味はないのでしょう。作家さんの顕示欲っぽくて引っかかるけど気にしない方が良さそうです。
 と、偉そうなことを書いちゃいましたが基本のまったり感は健在でしっかり癒されました。ストーリーも時間の経過と共にいちおう進んでいるみたいです。それはそれでほんわかコメディとして進めば文句ないのですが、なにやら不穏な雰囲気を残して終わっているのがちょっとだけ不安かも。この作品にシリアスはいらないのでまったり路線で行ってほしいです。
 あ、余談ですが、作中の文章ではしっかりと「ない」と書かれているのに対して、イラストだとキュノにしっかりとした胸のふくらみが(以下自主規制)

 5/7(日)読了
 評価:★★★☆☆+



 キーリⅦ 幽谷の風は吠きながら (壁井ユカコ/電撃文庫)


 『本当に永遠に終わらないものなんかなかった――。』
 ああ、まずいなぁ。これ絶対切ない終わり方になりますよ。ハッピーエンドは難しそうな展開です。
 キーリを取り巻く大切なもの、その一つ一つが少しずつゆっくりと失われていきます。ラジオに憑依した兵長も、不死人であるハーヴェイも、そして何より三人で続けてきたこの旅そのものが終わる気配を見せています。
 しかもその盛り上げ方が上手いんですよね。「9号車の旅行好きな人々」も「危ない令嬢と親切なけだもの」も、どちらもキーリの心情をまんま反映した現象なわけです。ハーヴェイにしても「オモチャの兵隊は泣きながら」で同じ表現をしています。なんだかクライマックスに向けて彼らの思いを再確認しているようにも見えますね。
 そして次巻、全ての問題は首都に収束し、いよいよそこに乗り込みます。そこで彼らを待っているものは一体何なのでしょうか。

 5/6(土)読了
 評価:★★★★☆



 キーリⅧ 死者たちは荒野に永眠る(上) (壁井ユカコ/電撃文庫)


 あぁ、ヨアヒム……。終焉間近、八巻です。
 今回はやけに男連中が輝いてますね。もちろんハーヴェイも良かったのですが、 めちゃくちゃ男前になったユリウス少年。初登場のときとは見違えるほど良くなったわぁ。うん、すごく格好よかった(笑)。それにシグリ卿も何だかんだでよかったし、超脇役のヨシウ神官とかもう大好き(笑)。こういう設定の脇役って好きだなぁ。そしてそして、ヨアヒムがいい味だしてました。ハーヴェイと似ているヨアヒム。ともすればハーヴェイとヨアヒムの立ち位置が逆だったかもしれない。そんな彼が胸中に抱いていたものは薄々分かってはいたけれどやるせないものでした。あとちょっと、ほんの少しでも何かが足りていれば、彼もまたハーヴェイと同じ方向の道を辿れたのでしょうね……。
 で、ヒロイン側はと言いますとベアトリクスがよかったですね。彼女らしからぬ弱気な一面を見せたり、やっぱり男勝りで格好よかったり、素敵でした。あ、もちろんキーリも良かったですよ(汗)。主役なりに気合いれて頑張ってます。
 さて、残すところあと一冊、どのような締めくくりを見せてくれるのでしょうか。来るべき衝撃に備え、しっかり身構えて読むとしましょう(苦笑)。

 5/6(土)読了
 評価:★★★★★-



 キーリⅥ はじまりの白日の庭(下) (壁井ユカコ/電撃文庫)


 ハーヴェイィィィッ!!
 失礼、取り乱しました(いつものことですが)。今回は下巻ということでアクションシーンがいっぱいいっぱい、もう満腹です(笑)。濃厚な描写に熱くなりつつ、やっぱり悲壮なこのお話。いいですねぇ。まさに青灰色の世界にぴったりな退廃的な雰囲気です。
 話自体が救いのない部分があって、それに対して何もできない無力なハーヴェイがひどく矮小に見えてしまうのですね。死なないというだけで特別な力も何も持たないハーヴェイがひたすらに戦って逃げて戦って……その繰り返しです。
 キーリも伊達に主人公ではなくて(苦笑)ゆっくりですが成長しています。特にその精神的な強さなどは大人になっていく彼女を表しているのでしょうね。
 それに兵長も最後のほうのハーヴェイとの掛け合いで、しっかりと存在感を持った発言をするのです。単に見ているだけではない、兵長にも兵長なりの思いがあることを知らしめる、胸の詰まる会話でした。
 あーでもやっぱり自分はハーヴェイが好きなんだなぁ(苦笑)。
 『道なんて見えたこともない』
 こんなセリフを吐かれた日には、ビールに最初の一口をつけたような「くぅぅぅ」みたいな感覚で呻いてしまうのですよ(←ほんとおバカ)。しかもどう考えても危うくなりそうな終わり方もしていますし、この先の展開から目が離せません。早く次が読みたい……。
 あ、そういえばイラストの雰囲気が変わった感じ……。前の方が個人的に好きです(苦笑)。

 5/5(金)読了
 評価:★★★★★-


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